今社会で問題となっているのが、8050問題
40歳~64歳の中高年ひきこもりが推計61万人
内閣府は2019年に、自宅で半年以上閉じこもっている40~64歳の ひきこもりが、全国で推計61万3千人いるとの調査結果を発表しました。7割以上が男性で、ひきこもりの期間は7年以上が半数をです。
15~39歳のニートが推計54万1千人なので、中高年の引きこもりの方が多いということになりました。ひきこもりの定義は、自室や家からほとんど出ない状態に加え、趣味の用事や近所のコンビニ以外に外出しない状態が6カ月以上続く場合です。
中高年ひきこもりが深刻な理由は、高齢の親の収入に頼りながら生きていることです。親世代はすでに高齢なので定年退職をし、多くない年金で暮らしていたりします。
そういった状況の中子供を養い続けるのは、難しいです。その結果、親が経済的に困窮し、生きる手立てを失った両者が、最終的に破綻してしまうというものです。
ニート、引きこもりのほとんどが普通の人
以下がひきこもり、ニートになった理由です。

「退職をした」、「人間関係がうまくいかなかった」、「病気」、「職場になじめなかった」、「就活が上手くいかなかった」が理由です。
実は、ニートの方の多くが、ニートを好きでやっていません。本当は、自分でお金を稼ぎたいし、社会で活躍したい人がほとんどです。環境だったり、性格だったり、運だったり恵まれないと誰でもひきこもりやニートになることは、あり得ます。
なのでニート、引きこもりであることにそこまで卑下する必要がないです。ずっとその状態だとまずいと思いますが、若くて一時的にニートをやっているくらいなら全然問題ありません。
引きこもり、ニートの本当のやばさは、親が死んだ後に訪れる
8050問題というのは、年金などの収入がある親が生きているから起こる問題です。
しかしやがて両親とも亡くなって、親に養われていたニートの子供がひとりきりになってしまった場合、親の収入が途絶えてしまいます。本当の地獄はここから始まります。
ひきこもり、ニートの末路① 孤独死
実は、ニートやひきこもりの方は、外部に中々助けを求められなかったりします。それで親の死後そのまま死んでしまう人もいます。実は、こんな事件がありました。
北海道札幌市のアパート内で、2人の女性が低栄養・低体温状態で餓死しました。死亡した女性ら2人は、アパートに居住する80代と50代の母娘です。50代の娘は過去パワハラによる失業を経験してから、職に就いていませんでした。
母のわずかな年金に頼り、自宅に引きこもって生活していたのですが、母親の死後僅かな貯金も途絶え、二人ともそのまま死亡しました。
このように親と子供でそのまま死んでしまうことがあります。長年ひきこもると外部の人に助けを求めるのが困難になりますので、冗談ではなく本当にあり得ます。
ひきこもり、ニートの末路② 福祉に頼る
国の福祉に助けてもらいながら生きるという選択もあります。具体的には、生活保護と障害年金が当たります。
もしかしたら一部の人は、他人のお金で生きれるので、最高だと思うかもしれません。ただ福祉を頼ることに抵抗がある人は多いです。こういったお金は、すべて税金などから賄われます。したがって他人が一生懸命働いたお金で、生活させてもらっています。
こういった状況だと、「いつまでたっても、自分は他人に面倒を見てもらわないと生きられない」という現実と向き合わないといけません。いっそ死んだ方が人の役に立つのではないかと思う方も多いです。これは、これで結構地獄のような状況でしょう。
とはいえ、生活保護や障害年金をもらうことは、日本のルール上可能です。それらについて説明します。
福祉① 生活保護を受ける
生活保護は、市町村が決める最低収入より 自分の財産が低いと生活保護がもらえます。
たとえば、東京都23区に住む成人以上の単身世帯の場合、最低生活費は12万~13万円です。毎月の収入がこれ以下の場合は、生活保護が受けられます。自分に収入がある場合は、最低生活費に対して、足りない分だけ生活保護がもらえます。
また生活保護者は、株や不動産や車、貴金属などお金になりそうなものを持ってはいけません。持っている場合、すべて売却が命じられます。なので親の資産もすべて尽きてから、申請しないといけません。
また生活保護を受ける際は、親族に連絡もいきます。そんなお金で生活するのが情けないと思う人もいますし、周囲から否定され傷つく人もいます。
生活保護について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
福祉② 障害年金をもらう
ひきこもりの方の一部では、 統合失調症,うつ病などの精神病にかかっている方もいます。そういった人は、障害年金をもらえる可能性があります。
障害の程度によって、もらえるお金なども違います。障害等級は、1級~3級まであります。自分がどれかに当てはまる可能性があるなら、障害年金の検討も考えてください。
障害等級については下記が一つの目安となります。
・1級:他人の援助がないと日常生活ができない
・2級:ある程度他人の援助がないと日常生活ができない
・3級:働くことができない
こうした級数の判断は、医師の診断書を基に日本年金機構が行います。
詳しくは、日本年金機構の資料をお読みください。
ひきこもり、ニートの末路③ ホームレス
「国に面倒を見てもらう生活保護なんか死んでも嫌」という地球上の最後の勇者みたいな人はホームレスになったりします。
住んでいる家が賃貸住宅の場合、家賃が払えないと部屋を出なくてはなりません。持ち家であったとしても固定資産税の支払いがあり、滞納した場合にはいずれも罰則があります。
このように賃貸でも持ち家であっても、家賃や税金の支払いは必ず必要になります。それが出来なくなると、家を追い出されてホームレスにならざるを得ないのです。
ひきこもり、ニートの末路④ 犯罪をして、刑務所に入れてもらう
お金がなく、最後に犯罪に走ってしまう人がいます。無職の方が社会に対して恨みを持ち、無差別で殺人をしてしまうということもニュースになります。
ただそれだけではありません、高齢者などが刑務所という場所に入りたくて軽犯罪をすることがあります。物を盗むとか、殺す気がないけど刃物で人を脅かしてみるなどをします。
そうすると犯罪になって、刑務所に入れます。刑務所では、衣食住が安全に確保されています。したがって、ホームレスよりは、良いと思ってそういう選択肢をとる人がいます。生活保護と違って、厳しい要件があるわけではないなので、犯罪をすれば誰でも刑務所に入れます。
悲惨な末路を避けるためには、お金を稼ぐしかない
ニートから抜け出すための選択肢は、3つあります。
①フリーランス
ニートから抜け出すためにフリーランスになるということも考えられます。
長年ニートをしていた人が突然社会に出て、正社員の仕事に就くことは大きなプレッシャーになる可能性があります。
そういった人たちは、クラウドワークスやランサーズを使って仕事をうけてお金にするのも良い手かもしれません。
もちろんこういった所に来る仕事をニートの方が安定的に受けるのは難しいです。しかし社会復帰の初歩として、簡単にできる仕事を見つけるのも良いかもしれません。
ただ単価は上がらないかもしれません。
ただ1つ注意点が必要のは、こういった仕事は低賃金な仕事が多いです。そもそもフリーランスで高単価な仕事は、企業などから直接仕事を頂いてやっていたりします。
なので誰もが出来る仕事があふれている可能性が高いです。もし高単価の仕事があったとしても、スキルや経験がない人がいきなりできません。結局在宅だけでお金を稼ぐのは、大変です。
② アルバイト・派遣
在宅ワークの仕事は、自宅で出来ますし初めの一歩として良いかもしれません。しかしデメリットとしてニートの時とあまり変わらないかもしれません。
もちろんお金を稼げれば、そのままでも良いと思いますが実際は厳しいと思います。そのため実際に働きに出ることは、重要です。
けど正社員は、ハードルが高いという場合は、アルバイトや派遣が良いと思います。アルバイトであれば種類が豊富にあり、シフト制であれば自分で好きな勤務時間や曜日を選ぶことも可能です。
ただ結構非正規雇用だと人生が詰みます。
ニートの方に言うのは、少し気が重いのですがフリーターなどの非正規の人は、将来お金で詰む可能性が高いです。というのも、非正規雇用の方も生活に十分なお金を稼げているかというそうではないです。
なのでどの道正社員を目指さないといけなくなります。ただそれがいきなりだととてもハードルが高いと思うと研修をうけながら就職先を見つけると良いともいます。
詳しくは、以下の記事を読んでください。
③正社員に就職
恐らく正社員がニートの方のゴールになると思います。
正社員の仕事の探し方は主に、自分で企業を探す求人サイトか、エージェント、ハローワークなどの就職支援です。ニートの方はなるべく就職支援を頼みましょう。
ニートを経験した人が就職活動をする際は、どうしても空白期間があって、面接でハンディを抱えてしまいます。
ハローワークやエージェントは、仕事の相談に乗ってくれます。不安な事やわからないことがあった場合には心強い味方になります。
エージェントは、都心にあるので都会の方はエージェント。地方にエージェントは、ないのでそういった方はハローワークに行きましょう。
社会復帰をしたいなら早めの行動を。
正直ニートが一歩を踏み出すのは、結構大変だと思います。
正直ニートの方が一歩踏み出すのはかなり難しいと思います。
というのも、ニートの方の大半は今までに何かしらの傷を負っています。そういった方がもう1度勇気を出して社会復帰をしようとするのです。
それは大きな恐怖があると思います。今まで何をしてきたのか?と聞かれのが怖いとか、今までの自分を話すことが怖いとか。
けど一歩を踏み出さないと前には進みません。それと前に進むならなるべく早い方が良いです。
あなたが就職できるかどうかは、年齢と今までの経験によります。ニートでも今まで正社員として働いていて、それなりに実績を出してきた。けど数か月休んでしまった場合などは、高齢でも十分社会復帰が出来る可能性があります。
しかしそれ以外の方が高齢で正社員になるのはとても難しいです。
以下では、タイプ別に就職活動のやり方を説明します。
空白期間が1年未満で30歳以下の場合
30歳以下で空白期間が1年未満の場合は、普通に就職活動をしましょう。正直半年以上の空白期間があると結構長いです。
ただ若いこともあって許されることもありますから1年未満の場合は普通に就職活動をしましょう。詳しくは以下のページを見てください。
空白期間が1年以上で30歳未満の場合
30歳以下でも空白期間が1年以上の場合は、ちょっと長いなと思われます。
ただしっかり働けるということをアピールすれば、若いこともあって許されることもあります。詳しくは以下のページを見てください。
30歳以上で正社員経験があり、空白期間が1年未満の方
普通に就職活動を早く再開させましょう。正直普通の社会人が3カ月以上空白期間があると、正直長いと思います。早めの就職活動をお勧めします。
就職活動の仕方は、恐らく自分でもわかるはずです。退職した理由、退職期間何をしていたのか?、志望動機や今までの実績をしっかり話して採用されるように努力しましょう。
それ以外の方
それ以外の方は、恐らく特別なケアが必要です。特に長期間ひきこもり、ニート期間があると社会復帰が難しいです。
詳しくは以下を読んでください。